「チタン(titanium)元素記号Ti」について調べてみました。

2018.01.19

SEIKOの「ブライツ」、CITIZENの「アテッサ」やCASIOの「オシアナス」等々、時計のケースやブレスに多用されるようになった『チタン』ですが、軽さの他にはどのような特徴があるのでしょうか?またなぜ時計の外装に利用するようになったのでしょうか?

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銅(Cu)や鉄(Fe)が人の生活でいかされるようになったのは数千年前から、生成が難しかったアルミニウム(Al)は約100年前から使われるようになりました。そして、今から約200年前に見つかったにもかかわらず、50年前に適した生成方法がようやく見つかった金属がチタン(Ti)です。

チタンの特徴と言えば『軽い』『強い』『錆びない』でしょう。先に挙げた生活には欠かせない代表的な3つの金属、銅・鉄・アルミニウムと比べてみると、その差はハッキリしています。

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 『軽さ』ですが、これは密度(どのくらい詰まっているか)を比較してみることで分かります。単純に密度が少ないほど軽い金属だと言えます。比べてみると、アルミニウムの軽さには及ばないものの、鉄の約3分の2。銅と比べると約半分になります。

次は、『強さ』についてです。
チタンは、885℃になると変化(同素変態)して結晶構造が熱に強い構造に変わるそうです!(良く分かりませんが「最密立方晶」から「体心立法晶」に変わるとの事) こういった理由で、非常に熱に対して強い金属であると言え、銅・鉄・アルミニウムと比べると、融点が一番高いのです。
他にも、バネのように、元に戻ろうとする力を比べると、鉄の2倍もあります。

『錆びない』。銅・鉄・アルミニウムと比べると、チタンは塩水にとても強いので、橋の脚などに使われます。また、塩酸や硫酸などにも強く、溶けにくい&崩れにくい金属です。

チタンは酸素に触れると直ぐに酸化します。酸化してしまったら、酸素を引き離すのに大変な作業と時間を必要とします。しかし、酸化によって表面にとても薄いチタン酸化物の皮膜(不働態皮膜)ができることで、チタンを保護する役目をして酸や塩水などからチタンを守っています!ステンレスが錆びにくい理由(ステンレス鋼に含まれるモリブデン(Mo)が作る不働態皮膜)と同じですが、このチタンの不働態皮膜は他の金属のそれと比べて超強いようです。

他にも、他の金属にみられる有毒性もなく、アレルギー反応を引き起こす原因にならないのも、大きな特徴の1つです。ちなみに、金属アレルギーは、金属と水が反応して発生するイオンが原因となっています。チタンは、このイオン発生がとても少ないため、金属アレルギーを起こしにくいという事です。

最後に・・・、「純チタン」には、酸素(O),窒素(N),炭素(C),鉄(Fe),水素(H)といった不純物が少し含まれているので、「純度の高いチタン」という事になるそうです。

さらに、純チタンは1種から4種まで4種類に分けられていて、その違いは酸素と鉄の含有量によって区別されているようです。1種は純チタンの中で最も酸素と鉄の含有量が少なく、最も柔らかくなります。4種はその逆に酸素と鉄の含有量を高め純チタンの中では最も硬くなります。

これら4種のビッカース硬度(キズに対する強さ)は、1種が130、2種は160、3種は200、そして4種は230です。ちなみに一般的な高級時計に使用されるステンレス鋼(SUS316L)のそれは200です。純チタン4種類以外にもチタン合金にも種類があるようなので、各メーカーがどの材料を利用しているのかは不明です。

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上の画像は、コーティングをする前の純チタン製のブレスレット(何種かは不明)を、#1500のアルミナラッピングフィルム研磨剤で500g圧で60回摩耗した時に着く擦り傷です。殆どのブランドが純チタンのまま製品化することはありません。CITIZENの「デュラテクト」、SEIKOの「ダイヤシールド」、CASIOの「チタンカーバイト処理」等々・・・各社が開発した様々なコーティングが施されています。

調べ始めたら難しすぎる上キリが無かったので、ここまでに止めておいたのですが、「軽い」「アレルギーフリー」「錆びない」という特徴が、直接身に着ける腕時計の材料として使用するようになった理由なのでしょう。

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