ソーラー時計が動かない なぜ?どうすればいい?

日本の国内3大時計メーカー、セイコー(SEIKO)、シチズン(CITIZEN)、カシオ(CASIO)からは、定期的な電池交換がいらない「ソーラー発電機能」が搭載された腕時計が多く販売されています。ただ、「電池交換がいらない」=「止まらない」というわけではありません。今回は、ソーラー時計が止まったときの処置についてご案内します。

1.止まったとき、まず試したい対処法

先に結論をお伝えすると・・・「曇りの日でもいいので、文字版を太陽光に当てる」です。
ソーラー時計が止まってしまったときは、「充電が足りていない状態」になってしまったことが原因である可能性が高いです。まずは窓際にて時計の文字版が外光が当たるように置き、1日~3日ほど充電することを試してみましょう。屋内にある照明でも充電することができますが、太陽光が最もパワーが強いため、晴れた日に日光に当てる事が一番です。
例えばシチズンの時計の場合、時計が停止してから通常に動き出すまでに必要な充電時間は、晴天下では35~40分、曇天下で1~1.5時間なのに対し、一般的な屋内照明下では13~14時間かかります。満充電までは、晴天下で16~17時間、曇りだと35~40時間ほどになります。
https://citizen.jp/support/guide/html/h10x/charge_05_h10x.html

2.電池交換不要ってホント?

ソーラー時計の最大のメリットは、『「定期的な」電池交換が不要であること』です。通常の電池を使用しているクオーツ時計は、2~3年ほどの間隔で電池が切れるので、電池交換が必要になります。、ソーラー時計に内蔵される2次電池は蓄電能力があるため、消費したパワーを発電で補い、定期的な交換を不要としています。また、廃棄電池が少なく済むことから、地球環境に優しいエコな技術でもあります。
 
しかし、二次電池だからと言って永久に電池が持つわけではありません。バッテリーが良い例ですが、長期間使用すると蓄電能力が低下し、電力の持ちが悪くなります。二次電池も同様に蓄電能力が低下するため、より長期間の使用を目指すのであれば、7~10年に1度、二次電池の交換を行うことが推奨されます。

3.ソーラー時計が止まってしまう原因は何?

原因1・・・充電切れ
上の項目でも触れた通りですが、ソーラー時計が動くパワーの源(みなもと)は、”光”です。太陽光をはじめとした様々な光からもらったパワーを、内蔵された「二次電池」へ貯めておきます。この二次電池に蓄電されたパワーがゼロになると時計は止まってしまいます。ほぼ全てのソーラー時計は、文字盤がソーラーパネルになっているため、文字盤に光が当たらないと充電されず、パワーが消費される一方となり、最後
には止まってしまうのです。日常的に時計を使用していても、衣服の袖で文字盤が隠れるなどして発電不足が起こりがちなため、使用後は時々でいいので光の当たる場所に保管する機会をつくってあげてください。
 
原因2・・・二次電池の劣化
 光を当てて、「動き出した!」思ったのもつかの間、またすぐに止まったり時間が狂ったりしてしまった・・・。そんな場合に考えられるのは、「二次電池(バッテリー)の劣化」です。すなわち、光を当てても充電が貯まらない状態です。スマホやノートパソコンを何年も使っていると、充電したのにすぐ電池切れになってしまうという経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。腕時計の二次電池もそれと同じで、長年使用していると二次電池の劣化が起きてきます。
 こうなると、二次電池の交換が必要になります。二次電池はメーカーのサービスセンターでの交換となるので、時計販売店にて相談してみましょう。ヤマトヤでは、メーカーやモデルにもよりますが、3,850円~承っています。
 
原因3・・・機械の故障
 「光を充分に当てているはずなのに、全然動き出さない・・・。」「動き始めたけど、時間を合わせてもすぐ遅れてしまう・・・」といった場合は、機械の不具合が原因である可能性が高いです。ソーラー時計は、動力源の電池が充電式である以外は、通常の電池式の時計と同じ機構で動いており、定期的な分解掃除(オーバーホール)が不要というわけではありませんし、機械内部の故障も起こり得ます。この場合も、時計販売店に相談してみましょう。

4.止まる前には前兆がある!?

多くの腕時計で、充電切れで時計が完全に止ってしまう直前に確認できる前兆があります。最も代表的なものが「 二秒運針 」です。秒針は通常1秒ごとに1目盛分動きますが、充電が著しく不足すると、秒針が2秒で2目盛分、スキップするように動くようになります。時計によっては、さらに電力不足になると、4秒ごとに4目盛分、「4秒運針」になるモデルもあります。
故障と誤解される方もいらっしゃいますが、これは充電不足を知らせてくれている機能であり、時計が正常に機能している証です。時計を停止した状態で長く放置すると、電池の液漏れなど、他の不具合を誘発する可能性もあります。充電不足を発端に他の機能不全が誘発されないよう、すぐに充電してあげましょう。また、全ての針が12時位置で停止している状態も、同様に充電不足を示します。
※G-SHOCKなどのデジタルウオッチでは、「CHARGE」「C」「LOW」などの表示(文字)が点滅することで、充電不足を知らせる機能があります。

5.パワーセーブモードって?

電波受信の際に大きく電力を消費する「ソーラー電波時計」に搭載されることが多い機能として、「電力セーブモード」「パワーセーブモード」というものがあります。文字版(ソーラーパネル)に長期間光が当たらない状態が続くと、一部の機能を止めたり、針の動きを完全に止めるなどして、不必要な電力消費を抑制する機能です。光が当たると、時計の針が元の時間にすーっと動き、すぐ使える状態に復帰します。フル充電であれば、セーブモードで1年以上持ちこたえる時計も珍しくありません。

6.まとめ

ソーラー時計が止まったら、まずは太陽光にあてて充電!
これでダメなら、要修理の可能性が大
 
いかがでしたでしょうか。ソーラー時計が止まってしまう原因として最も多い要因は、慢性的な「充電不足」と、シンプルでありがちな理由でした。高い利便性と、早々に止まらない仕様から普段油断してしまいがちですが、パワー0%が長期間続いたことを起因に、発電不良や、精度不良(電波含む)を引き起こすケースも多々ありますので、お手持ちの方は保管方法を今一度確認してみてください。 ヤマトヤでは販売品は勿論、取扱ブランドの修理を幅広く受け付けております。故障か否か、判断に困る際はお気軽に店頭にてご相談くださいませ。
 
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